燃焼の4要素とは|誰もが知るべき「火の知識」【元消防士が教えます】

Firefighter

『燃焼の4要素ってなに?なぜモノは燃えるの?家で火事が起きたら、どうやって消せばいいの?「火の知識」を分かりやすく教えてください』

こういった疑問にお応えします。

✅この記事の内容


  • 燃焼の4要素とは
  • 火を消すためには
  • 火災を防ぐために必要なアイテム【一家に一台です】

この記事を書いている僕は、「元」消防士。
「火の知識」は当時ガッツリ勉強したので、この記事でできる限り分かりやすくお伝えします。


✅この記事で皆さんにお届けするゴールは下記のとおりです。


  • 燃焼の4要素が全てわかる
  • モノが燃える理屈が分かる
  • 火を消すために必要なことが分かる

燃焼の4要素をざっくりと知っておくと、火が起きる原因だけでなく、火の消し方にまで役立てられるはず。

大切な家と、大切な人を守るために、全国民が知っておくべき知識です。

3分ほど、お付き合いくださいませ。



✅燃焼の4要素とは【回答:モノが燃えるために必要な条件です】

燃焼の4要素とは【回答:モノが燃えるために必要な条件です】

下記の4つです。


上記のとおり。この4つを覚えておきましょう。

全ての「火」には、燃焼の4要素が存在しており、モノが燃えるためには燃焼の4要素が全てそろっていることが絶対条件です。

燃焼の4要素イラスト

それぞれについて少し深掘りして、詳しく解説します。



☑①:燃料【=燃えるものです】

燃料【=燃えるものです】

上記のイラストは原油でして、燃料ですね。

ここでの「燃料」とは、燃える可能性がある全てのモノが当てはまります。

例えば、下記のとおり。


  • 木材
  • 布製品
  • プラスチック
  • ガソリン・灯油・サラダ油

僕たちが暮らす家は、造りについては「不燃」だったりしますが、、、。
とはいえ、家具、家電はほとんどが燃えるモノでして、「燃料」になりうることを覚えておきましょう。


✓【例】ロウソクがいずれ消える理由

結論、「燃料」が尽きるからです。

例えば、燭台に立てたロウソクは、そのままにしておくと根元まで燃えて、やがて消えますよね。
これは、燃料である「ロウ」が無くなったからです。燭台は鉄でできており、簡単には燃えない(=燃料ではない)ので。


逆に言うと、「ロウ」が無くなる前に、他の燃料に触れさせると火は広がります。

仮にロウソクを、丸めた新聞紙の上に立てていたら、火が燃え移りますよね。これは、新聞紙が「燃料」だからです。



  • POINT
    • 燃焼の4要素 1つ目は「燃料」
    • 燃料とは、「燃えるモノ」のこと
    • 燃料が無くなると、火が消える


☑②:酸素【=空気とも言えます】

モノが燃えるためには、酸素が必要です。

ちなみに、


  • ① の燃料のことを「可燃物」
  • ② の酸素のことを「支燃物」

などと言ったりします。

酸素は、モノが燃えるのを手助けすると覚えておけばOK。

人間は、酸素がないと生きていけませんよね。「火」についても、酸素がないと「苦しくて死ぬ」という点では、人間と全く同じです。


✓【例】キャンプファイヤーに息を吹く理由【酸素です】

カンタンですね。

息の中に含まれる「酸素」が、燃えるのを助けるからです。

さらに詳しく言うと、細い筒で息を吹きかけると火の勢いが余計に増しますよね。
これは、酸素をピンポイントで一気に当てられるからでして、普通に息を吹くと、酸素が分散してしまうイメージです。


こんな感じで、モノが燃えるためには酸素が必要でして、空気と触れていないと火は死にます。

たまに、キャンプファイヤーや焚き火の火おこしが上手くいかない人がいますが、、、。
よくある原因は、下記です。

木を、スキマなく積んでいる


上記です。どういうことか、分かりますね。



  • POINT
    • 燃焼の4要素 2つ目は「酸素」
    • 酸素は、モノが燃えるのを助ける
    • 人間も火も、酸素が無いと死ぬ


☑③:熱【色々な種類があります】

熱【色々な種類があります】

木材と、酸素があっても、それだけでは燃えないですよね。

ここに、「熱」が加わると、モノが燃え始めます。

よくあるのは、「マッチの火」とかですね。
他には、ガスコンロ。ガスが燃料で、酸素は空気です。ここに、つまみを回すことで「火花」を飛ばし、その熱で燃え始めます。


ポイントは、「熱」には色々な種類があることです。

例えば、下記のとおり。


  • 化学熱(火とか)
  • 電気熱(スパークとか)
  • 物理熱(摩擦とか)

こんな感じでして、熱=「火」ではないです。
あくまでも、燃焼の4要素が揃うと、結果として「火」になるだけですので。

、、、少し難しいかもです、スミマセン。上記はスルーでも結構です(笑)


✓【例】マッチに火が付く仕組み【燃料に「摩擦熱」が加わるからです】

マッチ自体も、火が付くのは燃焼の4要素がすべてそろったからです。

つまりは、下記です。


  • 燃料 → マッチの先端(燃えやすい成分が入ってる)
  • 酸素 → そこらへんの空気中にある
  • 熱  → マッチをすることによる「摩擦熱」

上記のとおり。

摩擦熱だけで燃えるように、燃えやすいものを燃料として使っているわけですね。

ちなみに、宇宙空間では、マッチはほぼ燃えません。酸素が無いので。



  • POINT
    • 燃焼の4要素 3つ目は「熱」
    • 熱とは、火だけでなく様々なものがある
    • 燃料に、一定温度の「熱」が加わると、燃える


☑④:連鎖反応【火が大きくなる原因です】

連鎖反応【火が大きくなる原因です】

これが最後です。

そもそも、モノが燃えるということは、下記です。

燃料・酸素・熱による、複雑な「化学反応」


上記です。

「化学反応」なんて聞くとムズカシイと感じるかもですが、ようは「3つの要素が、混ざり合っている状態」だと覚えておけばOK。
そして、モノが燃え続けていくためには、それ以降もずっと3つの要素が混ざり合っている必要がありますよね。これが「連鎖反応」です。


✓【補足】もともとは「燃焼の3要素」でした

ということで、「連鎖反応」はぶっちゃけオマケかもです(笑)

とはいえ、途中で酸素が無くなると、化学反応が進みづらくなるので、火が小さくなる、、、。みたいな感じで、イメージはつくかと。

ちなみに、締め切った部屋でモノを燃やすと、いずれ酸素が無くなりますよね。
ここに、急に扉を開けて酸素を流し込むと、「バックドラフト」という爆発的な燃え方をすることがあります。
急激に酸素を与えたことにより、「化学反応のスピードがめっちゃ上がったから」ですね。


繰り返しですが、重要なのは下記です。


  • 燃料
  • 酸素
  • +それがずっと正しい量で混じりあっていること(連鎖反応)

上記ですね。覚えておきましょう。



✅火を消すためには|【燃焼の4要素を知っておけばOKです】

結論は、下記です。

燃焼の4要素のうち、どれか1つを取り除けば、火は消える


上記です。

例えば、たき火に水をかけると火が消えるのは、温度が下がって「熱」が取り除かれるからです。
ロウソクを吹き消せるのは、息の中の酸素による影響より、息の勢いで「熱」が飛んでいくからです。


こんな感じで、火を消すためには、燃焼の4要素のうち、どれか1つを無くせば良いと覚えておくことです。

手元に水がなくても、燃焼の4要素を知っていれば消火できる可能性が高まりますよ。



☑水をかけるだけが「消火」ではないです

具体的には、下記です。


  • 水をかける → 冷却により、「熱」を奪う
  • 泡をかける → 「酸素との反応」を抑える
  • ナベに蓋をする → 「酸素」を奪う
  • 濡れタオルをかける →「熱」と「酸素」を奪う
  • 蹴とばす → 「燃料」をばらけさせる(危険なのでやらないでね)

こんな感じで、燃焼の4要素を奪う方法はたくさんありますので。


✓火事は、始まりの段階で消すのが大切です【4要素がデカくなると無理ゲーです】

モノが燃える化学反応は、消火しない限りどんどん進んでいきます。

結論として、ある程度まで大きくなってしまうと、消防士でも火が消せなくなってしまいます。

例えばニュースで火災の報道が流れますが、「一家全焼」ってよく聞きますよね。
これは燃焼の4要素がデカくなりすぎて、水をかけても温度が下がりきらず、泡をかけても治まらず、燃え尽きることにより「燃料」がなくなり、化学反応が弱まるのを待つしかなかったってことです。


なので、家での火災などは、100%家の人が消すほうが良いです。

火災の始まりは、まだ燃焼の4要素が小さいです。
300℃の熱を冷やすのと、1000℃の熱を冷やすのでは、かかる時間も手間も圧倒的な違いがありますので。

燃焼の4要素を知っておけば、効率的に火を消す方法も浮かびやすいかと思います。



✅火災を防ぐために必要なアイテム【一家に一台です】

最後に。
いくつか、おすすめを紹介しておきます。


☑家庭用消火器

こんなやつですね。


この消火器には、「強化液」というものが入っています。

強化液を火にかけることで、化学反応を抑えることができます。


☑投げ入れ型

最近流行ってますね。こんなのです。


消火器は、正しく使えないと意味が無いですが、これなら投げ入れるだけでOK。

理屈はほぼ同じで、中に入っている様々な成分により、「酸素」と「連鎖反応」を抑える効果があります。

この商品は消防庁が認めた性能ですのでおすすめです。
ちなみに、うちには4つあります(笑)


✓火災に備えよう|購入は意識向上にもつながる

火災に備えよう|購入は意識向上にもつながる

火災は、やっぱり怖いですよ。


  • 財産

こういったものをすべて失う可能性があるので。

とはいえ、理屈を少し知って、火の消し方も分かっていれば、食い止められる可能性は高いです。

さらに1つあり、火災のことに興味を持つと、火災を起こさなくなる。ということです。

例えば、火災で家が燃えてしまった人に話を聞くと、「まさかウチが火災になるなんて、、、。」です。普段から、1ミリも火のことについて考えていない人ほど、火災を起こしやすいです。


まだ、家に消火用のアイテムが1つもない方は、購入することを強くおすすめします。



それでは、今回は以上です。